2025年06月02日
- 認知行動療法
【人間関係がうまくいかない方へ】“聴く力”を育てるコミュニケーションのすすめ|東京品川で受けられるカウンセリング

「聴くこと」は、意外と難しい
「ちゃんと話を聞いていたのに、なぜか誤解された」
「自分の気持ちを分かってもらえなかった」
そんな経験はありませんか?
日常会話では「聞く」ことは当たり前のように思えますが、実は私たちが行っているのは「聞いているようで聞いていない」ことが少なくありません。
人間関係がうまくいく人は、実は“聴く”力が高い人です。
この「聴く」力は、生まれつきのセンスではなく、意識とトレーニングで身につけられるスキルです。
「聞く」と「聴く」は違う
私たちが何気なく使っている「きく」という言葉には、実は意味の異なる3つの漢字があります。
- 聞く:音が耳に入る状態(受動的)
- 聴く:相手の気持ちや考えを理解しようと耳を傾ける(能動的)
- 訊く:自分が知りたいことを尋ねる(目的的)
コミュニケーションを良くするには、ただ音を「聞く」のではなく、相手の世界を理解しようとする「聴く」姿勢が重要です。
なぜ「聴くこと」は難しいのか?
私たちは多くの場面で、次のような“聴けない理由”に直面しています。
- 先入観がある:「この人はきっとこう考えてる」と決めつけてしまう
- 興味がわかない:相手の話に関心が持てず、うわの空になる
- 自分のことで精一杯:相手よりも自分の主張や考えに意識が向いている
- 正しさを求める:「どっちが正しいのか?」という視点で聴いてしまう
- アドバイスしたくなる:「こうすればいいのに」とすぐに助言してしまう
これらは誰しも陥りやすいパターンです。
大切なのは、「今、自分は“本当に聴けているか”」と気づくこと。
そして、相手の言葉に丁寧に耳を傾ける余裕を取り戻すことです。
アサーティブに「聴く」とは?
「アサーティブ」とは、自分も相手も大切にした表現の仕方を指します。
🔸 アサーションとは?
アサーション(assertion)は、「相手の意見を尊重しながら、自分の気持ちや考えも率直に伝えるスキル」です。
対人関係において、一方的に押し付けるのでもなく、我慢して飲み込むのでもない、バランスの取れた自己表現法といえます。
🔸 具体例
たとえば、同僚に「手伝ってほしい」とお願いされたとき:
- 非主張的(我慢):「…うん、大丈夫…(本当は無理だけど)」
- 攻撃的(押し付け):「無理!そっちで勝手にやって」
- アサーティブ(自他尊重):「今少し立て込んでいるけど、◯時以降なら手伝えるよ」
このようにアサーションは、相手の要望を聴いた上で、自分の状況や思いも丁寧に伝える方法です。
🔸 人間関係にどう役立つのか?
- 不満をためこまないためストレスが減る
- 衝突や誤解が減り、会話の温度が下がる
- 無理な頼みを断ることに罪悪感を感じにくくなる
- 自分の本音を伝える習慣が身につき、信頼関係が育つ
つまり、“自分を守りながら、相手とも良い関係を築く”ことが可能になります。
認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店のカウンセリングでも、こうしたアサーションスキルの練習を実際に行い、日常の人間関係でどう活かすかを一緒に考えていきます。
「すぐに結論を求める」会話の落とし穴
現代のコミュニケーションは、「要点だけ教えて」「結論を早く」といった効率重視の会話に偏りがちです。
ですが、人の感情や迷いには、すぐに言葉にならない“揺れ”があるもの。
- 「こう言いたいけど、自信がない」
- 「ああも思うけど、こうも思う」
こうしたプロセスに共感しながら耳を傾けることで、相手との関係は格段に深まります。
会話とは、結論を急ぐものではなく、気持ちに寄り添うものでもあるのです。
「誤解は起きるもの」と考える
伝えたつもりのことが、うまく伝わらない。
これは誰にでも起こることです。
逆に言えば、「一度でわかってもらえるはず」という期待が高すぎるのかもしれません。
大切なのは、伝わらなかったときに「もう一度やってみよう」と思えること。
相手と気持ちをすり合わせる作業を、何度も繰り返すことで、関係はゆっくりと築かれていきます。
カウンセリングで「聴く力」を育てる
当センターのカウンセリングでは、会話の“聴き方”にも焦点を当てています。
- 家族や職場で、すれ違いや誤解が起きやすい
- 相手の話を聴くと、自分が消耗してしまう
- 愚痴や悩みをうまく受け止められない
- 会議や初対面の場面が緊張してうまく話せない
こうしたお悩みをお持ちの方は、認知行動療法をベースにした対話的なカウンセリングで、“聴く力”を少しずつ育てていくことができます。
なお、「相手の気持ちをきちんと聴く」ための考え方については、平木典子氏の著書『相手の気持ちをきちんと〈聴く〉技術』(PHP研究所)でもわかりやすく紹介されています。カウンセリングでもこうした考え方を大切にしています。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 自分の話ばかりしてしまいます。聴き上手になるには?
A. まずは「相手の話を要約して返す」練習から始めてみましょう。それだけでも、聴く姿勢がぐっと深まります。
Q. 愚痴を聴くと疲れてしまいます。どうしたら?
A. 受け止めすぎないことも大切です。「同じ気持ちだったんですね」と共感しながら、相手の気持ちをそのままにする工夫も学べます。
Q. 東京品川で対面カウンセリングを受けられますか?
A. はい。当センターでは、東京都品川区のカウンセリングルームにて対面対応を行っております。また、全国対応のオンラインカウンセリングも実施中です。
参考文献
- 平木典子(2013)『相手の気持ちをきちんと〈聴く〉技術』PHP研究所
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