繊細さを否定せず、自分らしく生きていくために

こんにちは。
認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店スタッフです。

今回は、ここ数年で関心が高まっているHSP（Highly Sensitive Person）とカウンセリングの関係について、私たちの考えや臨床での支援方針を交えながらご紹介したいと思います。

「繊細すぎる自分」に悩んでいませんか？

私たちのもとには、以下のようなご相談が増えています。

• 人の機嫌や声のトーンにすぐ反応してしまい、疲れる
  
• 音や光、人混みに敏感でぐったりしてしまう
  
• 傷つきやすい自分を「弱い」と責めてしまう
  
• 人にどう思われるかが気になりすぎて、行動できない
  

このような悩みを持つ方の中には、ご自身で「HSPかもしれない」と気づき、
安心したり、逆に「どうすればいいのか」と不安になったりする方も多くいらっしゃいます。

HSPは病気ではなく、「傾向」を示す言葉です

HSPとは、心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した「感受性の強い人々」のこと。
5人に1人ほどがこの傾向を持つと言われており、非常に広い概念です。

重要なのは、HSPは病気や診断名ではないということ。
「繊細すぎる」こと自体が悪いわけではなく、
それをどう受け止められ、どう生きてきたか――そこに“しんどさ”の正体があります。

問題は「繊細さ」そのものではなく、それへの意味づけや対応の仕方

繊細さがあっても、安心できる環境で育ち、自分の感性を肯定されていれば、大きな問題にはなりません。
ですが現実には、

• 「気にしすぎだ」と否定されてきた
  
• 感情を出すと怒られた
  
• 周囲に合わせることを“普通”として生きてきた
  

こうした体験によって、「繊細である自分はダメだ」「もっと我慢しないといけない」と、思い込んでいる方が多くいます。

このような「考え方のクセ」や「自分への見方」が、
日常の中でさまざまな苦しさを生み出していることが、認知行動療法の視点から見えてきます。

認知行動療法（CBT）でできること

認知行動療法では、「その人の感じ方を変えよう」とするのではなく、
「その感じ方にどんな意味を与えてきたか」「どう反応してきたか」に注目します。

たとえば――

• 人の顔色が気になる → 「嫌われたらダメだ」という思い込みがある
  
• 頼らずに我慢する → 「人に迷惑をかけてはいけない」というルールがある
  
• 楽になろうとすると罪悪感 → 「楽するのは甘え」という価値観がある
  

こうした“認知の前提”に気づき、少しずつ見直すことによって、
「こうしなきゃ」に縛られない新しい行動が可能になっていきます。

カウンセリングは「正解を教える場」ではありません

私たちカウンセラーは、何かを「教える人」ではなく、
あなた自身が“自分の感情”や“考え方のパターン”に気づくための対話のパートナーです。

「人って、自分のことには案外気づけないものだ」
そんな前提に立ちながら、
「自分って、こんなこと思ってたんだな」「こういうふうに頑張ってきたんだな」と、
一緒に“振り返り直す”時間を大切にしています。

「HSP専門」でなくても安心してご相談ください

最近では「HSP専門カウンセラー」などの表現も見かけますが、
私たち臨床心理士・公認心理師は、日々「繊細さ」「生きづらさ」に関するご相談を多く受けています。

HSPという枠組みでの理解は大切ですが、
一人ひとりの背景や気質にあわせた個別対応こそが、カウンセリングの本質だと考えています。

HSPとともに生きることは、弱さではなく“違い”を認めること

人の気持ちに敏感であること
些細な変化にすぐ気づけること
感情の揺れを深く味わうこと

それは時に疲れるけれど、
本来とても豊かで、尊い感性でもあります。

カウンセリングを通して、「繊細な自分を否定しない関わり方」を見つけていきませんか？

よくあるご質問

Q. カウンセリングでHSPが治るんですか？
→HSPは“治す”ものではなく、“付き合い方を見直す”ものです。
　苦しさの背景を整理し、自分に優しい考え方や行動を増やしていくことを目的とします。

Q. 家族や同僚に「気にしすぎ」と言われるのがつらいです
→カウンセリングでは、その言葉がなぜつらいのかを一緒に見つめ直し、どう受け止め直すかを考えていきます。

Q. カウンセラーに気を使ってしまいそうで心配です
→そのご不安も、そのままお話ください。カウンセリングは、無理に頑張らなくていい場所です。

最後に

「HSPかもしれない」と気づいたとき、
その気づきが「だから自分はダメだ」ではなく、
「だからこそ、自分のことをもっと大切にしていいんだ」と思えるきっかけになるように。

そのお手伝いができればと思っています。
あなたのタイミングで、いつでもご相談ください。

ご相談窓口

📍認知行動療法カウンセリングセンター 東京品川店
〒141-0031　東京都品川区西五反田2丁目14-10 五反田ハイム607号室

▶無料相談・カウンセリングのご予約はこちらから（Googleフォーム）
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform

認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店

https://tokyo.cbt-mental.co.jp/