2025年09月01日
- 認知行動療法
東京品川でいじめ加害防止のためのカウンセリング

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店です。
今回は「いじめを二度と繰り返さないためのカウンセリング」についてお話します。
いじめは相手に大きなつらさを与える行為であり、放置することはできません。
けれども、いじめをしてしまった経験がある人の中には、
- 「ただの冗談だったのに相手が傷ついてしまった」
- 「その場の勢いでやってしまったけれど、本当はそんなつもりじゃなかった」
という思いを抱えている人も少なくありません。
自分では深く考えていなかった行動が、相手にとって深い痛みとなり、人間関係や学校生活に影響を及ぼすことがあります。
また、家庭での悩みや、表現しきれない感情、対人関係の不安など、自分でも整理できない背景が関係している場合もあります。
その一方で、「じゃあどうすればよかったのか」「もう同じことを繰り返さないためにはどうすればいいのか」は、誰も教えてくれないままになっているケースが多いのも現実です。
加害防止のカウンセリングは、本人を責めるための場ではなく、自分の行動を整理し、相手を傷つけない関わり方を学ぶ場です。
それは被害者を守るための取り組みであると同時に、本人にとっても「後悔しないで生きていける」「自分をコントロールできる」という力を手に入れる大切な機会になります。
認知行動療法でのアプローチ
1. 現状の整理(アセスメント)
認知行動療法では、私たちの行動は「きっかけ(状況)→考え(認知)→気持ち(感情)→行動→その後の結果」という流れでつながっていると考えます。
たとえば、次のような場面です。
- きっかけ(状況):休み時間に同級生が笑いながら肩を叩いてきた
- 考え(認知):「バカにされた」「力で示すしかない」「ぶん殴ってやりたい」
- 気持ち(感情):強い怒り、屈辱感
- 行動:相手を殴った
- 結果:相手が黙った、自分の怒りが一時的に収まった
このように、行動は突然起こるのではなく、その前に「きっかけや考え」「気持ち」があり、結果によって繰り返されやすくなります。
だからこそ、それぞれの段階に働きかけていく必要があるのです。
2. 感情への気づきとコントロール
上の例では「バカにされた」という解釈から怒りが高まり、「ぶん殴ってやりたい」という思考につながっていました。
そこでまず重要なのは、自分の感情の高まりに早く気づくことです。
「怒りの温度計」で数値化したり、体のサイン(呼吸の速さ、手のこわばり、心臓のドキドキ)に注意することで、行動に移る前に立ち止まる力を養います。
さらに、深呼吸や一時的にその場を離れるなど、怒りを落ち着ける方法を繰り返し練習していきます。
3. 代わりとなる行動を見つける
加害行動には「相手を黙らせたい」「強い怒りをどうにかしたい」といった機能が隠れていることがあります。
単に「やってはいけない」と禁止するのではなく、相手を傷つけずに同じ気持ちを解消できる方法を見つけることが大切です。
たとえば、怒りを感じたときに「殴る」代わりに「相手に言葉で伝える」「深呼吸をする」「その場を離れる」といった行動を練習します。
そして、それができたときに「自分の気持ちを落ち着けられた」「相手を傷つけずに済んだ」と本人自身が実感できることが、新しい行動を続ける力になります。
4. 環境を整える
加害行動は、本人の内面だけでなく「周囲の環境との関わり」によっても維持されます。
例えば、暴力をふるったときに相手が黙る、自分の怒りが一時的に収まる——こうした結果が繰り返されると、行動は続きやすくなってしまいます。
そのため、カウンセリングでは本人だけでなく、学校や家庭など周囲との関わり方も含めて見直していきます。
大切なのは、本人が「落ち着いて気持ちを伝えられた方がうまくいく」「協力的に動いた方が人間関係が楽だ」と実感できるようにすることです。
教師や保護者は、その実感を後押しするために、建設的な関わりに注目して声をかけたり、問題が起こりやすい場面であらかじめサポートを用意したりします。
このように、本人が新しい行動のメリットを感じやすい環境を整えることが、再発防止につながります。
よくある質問(Q&A)
Q1. どんな場合に加害防止カウンセリングを受ける必要がありますか?
A1. 「明らかにいじめをしてしまった」と分かっている場合だけではありません。
- 冗談のつもりだったのに相手が傷ついてしまった
- 注意されても「どう直せばいいのか」が分からない
- 怒りや苛立ちをコントロールできず、つい手や言葉が出てしまう
こうした状況にあるときも対象になります。
本人が「また繰り返してしまうのでは」と不安を感じている場合や、親御さんが「どう関わればいいのか」と悩まれている場合にも有効です。
Q2. 被害者への支援も受けられますか?
A2. はい。当センターでは被害を受けた方へのカウンセリングも行っています。被害者の安心と回復が最優先です。
Q3. 一度の面接で効果はありますか?
A3. 一度で気づきを得られる方もいますが、再発防止には継続的な取り組みが必要です。数か月単位でのサポートを推奨しています。
ご相談・お申込み方法
住所:〒141-0031 東京都品川区西五反田2丁目14-10 五反田ハイム607号
アクセス:JR山手線 五反田駅 徒歩5分
営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
LINE:https://lin.ee/26sKHRK8
予約フォーム:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
Webサイト:https://tokyo.cbt-mental.co.jp/
まとめ
いじめ加害防止のカウンセリングは、ただ「やめなさい」と言われる場所ではありません。
ここでは、自分がなぜそんな行動をしてしまったのかを整理し、感情や行動をコントロールする力を身につけることができます。
「もう同じことで後悔したくない」
「どうすればよかったのか知りたい」
そう感じている人にとって、カウンセリングはその答えを一緒に探す場です。
練習を重ねることで、「怒りに流されずにすんだ」「相手を傷つけずに気持ちを伝えられた」といった成功体験が増えていきます。
そうした積み重ねは、学校生活を過ごしやすくし、人間関係を楽にするだけでなく、自分自身を誇れるようになる大切なステップです。
そして、その変化が結果的に、相手を傷つけない関わりにつながり、学校や周りの人たちも安心して過ごせるようになります。
東京品川で「変わりたい」「もう繰り返したくない」と感じている方は、ぜひ私たちにご相談ください。
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