2024年10月17日
- 認知行動療法
パニック障害(パニック症)克服のための認知行動療法カウンセリング
こんにちは、認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店の岡村です。本日は「パニック症状の理解と改善方法」についてご紹介します。昨今、パニック症状に悩む方が増えており、これが日常生活に大きな影響を与えることが多くなっています。本記事では、パニック症状の特徴や改善法について詳しく解説し、当カウンセリングセンターで提供しているサポート内容もご紹介します。
パニック症とは?
パニック症(以前はパニック障害とも呼ばれていました)とは、突然の強い不安や恐怖が発作的に襲ってくる状態を指します。この発作は通常、心拍数の増加、息苦しさ、めまい、発汗、胸の痛み、震え、吐き気などの身体的症状を伴います。これらの症状が激しいため、発作が起きたときは「このまま死んでしまうのではないか」と感じる人も多くいます。
パニック発作は、特定の原因や状況に限らず、どんな時でも突然発生する可能性があり、その予測不可能な性質がさらなる不安を引き起こします。このため、発作を繰り返し経験することで、次の発作への恐怖から生活全般に制限が生じることがあります。
パニック症の主な特徴
パニック症は、以下の2つの特徴的な症状が見られます。
- 予期不安
一度パニック発作を経験すると、「また発作が起こるのではないか」という強い不安に苛まれます。この予期不安が日常生活に影響を与え、仕事やプライベートの活動を制限することがあります。 - 回避行動
予期不安が原因で、発作が起こるかもしれない場所や状況を避けるようになります。例えば、電車に乗るのを避けたり、人混みを避けたりすることで、生活の範囲が狭まり、自由に外出することが難しくなる場合もあります。
認知行動療法(CBT)による改善法
パニック症の改善において、最も効果的とされているのが認知行動療法(CBT)です。CBTは、思考パターンと行動の変化を促し、不安や恐怖をコントロールする手法です。パニック症の場合、不安を引き起こす思考のクセや行動を認識し、それを修正していくことが改善の中心となります。
認知の再構成
パニック症の発作が起こる背景には、しばしば「これ以上息ができなくなるのでは」「心臓が止まるかもしれない」といった否定的な考えが潜んでいます。これらの考えを整理し、実際にはそうした危険が少ないことを学ぶことで、不安の軽減を目指します。
エクスポージャー療法(曝露療法)
エクスポージャー療法とは、恐怖を感じる状況に段階的に慣れていくための療法です。たとえば、電車に乗ることができなくなった人に対して、最初は短時間だけ乗る練習を行い、徐々にその時間を延ばしていきます。恐怖を引き起こす状況に繰り返し接することで、恐怖を克服し、再び自由に行動できるようになります。
呼吸法とリラクゼーション技法
パニック発作が起こると、身体が過度に緊張状態に陥ります。そのため、呼吸法やリラクゼーション技法を用いて、発作中でも冷静さを保つ方法を学ぶことが大切です。これにより、発作の最中でも体の緊張を緩め、不安を抑えることができます。
パニック症状に対処するためのステップ
CBTでは、以下のようなステップを踏むことで、パニック症状の改善を目指します。
- 思考パターンの理解と修正
まずは、自分がどのような思考のパターンに陥っているかを理解することが重要です。これによって、発作の引き金となる考え方を認識し、その誤解を解消します。 - 行動療法で回避行動を減らす
恐怖を感じる状況を避ける回避行動を減らしていくことも改善の一環です。エクスポージャー療法を活用し、恐怖を感じる状況に少しずつ慣れていきます。 - リラクゼーションとストレス管理
発作が起こった際の対処法として、呼吸法やリラクゼーション技法を活用し、発作の影響を最小限に抑えます。また、ストレス管理も重要な要素です。
まとめ
パニック症は、突如襲ってくる不安や恐怖によって生活に支障をきたす状態ですが、適切なカウンセリングを受けることで、症状をコントロールし、生活の質を向上させることが可能です。東京品川の認知行動療法カウンセリングセンターでは、パニック症の改善に向けた具体的なサポートを行っていますので、お困りの方はぜひご相談ください。
認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店
https://tokyo.cbt-mental.co.jp/
——筆者情報——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
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