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こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店スタッフです。当センターでは、東京・品川エリアを拠点に、地域の皆様に寄り添いながら認知行動療法(CBT)を用いたカウンセリングを提供しています。本日は、多くのご家庭で直面する「母子分離不安」について、その原因や対応方法を詳しく解説します。親子の絆を深めながら、この課題に取り組む方法を一緒に考えていきましょう。


母子分離不安とは?

母子分離不安とは、子どもが親や身近な大人と離れることに強い不安を感じる心の状態を指します。幼少期に一時的な不安として現れることは自然な発達過程の一部ですが、不安が日常生活に支障をきたす場合、専門的なサポートが必要になることがあります。

母子分離不安の主なサイン

これらの行動が頻繁に見られる場合は、子どもの気持ちに寄り添いながら適切なサポートを考える必要があります。


母子分離不安の原因

母子分離不安の背景にはさまざまな要因が関わっています。以下にその主な要因を挙げます。

1. 遺伝的・生物学的要因

不安感情を抱えやすい性格傾向や脳の神経伝達物質の働きが影響する場合があります。

2. 喪失体験

親しい人との死別や引っ越し、両親の離婚など、大きな環境変化が原因となることがあります。

3. 家庭環境や育児方針

過保護や過干渉、または子どもが安心感を得にくい家庭環境も影響します。6


子どもの不安を乗り越えるために

子どもが不安を感じること自体は自然な反応です。しかし、その不安を適切に受け止め、安心感を与えつつ、少しずつ自立心を育むことが大切です。

安心感の提供

不安を感じたときに親が安心感を与えることは、子どもの健全な成長に不可欠です。「自分は守られている」という信頼感が、子どもの心の安定につながります。

不安に向き合う経験を育む

安心感を与えるだけでなく、少しずつ自分で不安を乗り越える力を育む機会を設けることが重要です。例えば、以下のようなアプローチが効果的です:

こうした小さな成功体験の積み重ねが、「一人でも大丈夫かも」という安心感を育てます。


母子分離不安への認知行動療法(CBT)のアプローチ

当センターでは、母子分離不安に対して認知行動療法(CBT)を用いたカウンセリングを行っています。CBTは、不安の原因となる思考パターンや行動を見直し、少しずつ新しい習慣を築くことを目指します。

カウンセリングの具体的なステップ

1. 安心できる瞬間を見つける

まず、子どもが既に一人で過ごせている瞬間を見つけます。たとえば、親が短時間トイレに行っている間や、一人遊びをしている時間です。「君、一人で1分間遊べたね!すごいね!」と成功体験を意識させます。

2. 子どもの目標を確認する

子ども自身に「次はどうしたい?」と尋ね、自分で設定した目標に基づいて進めます。このプロセスで、親子間の目標を共有することも大切です。

3. 少しずつ分離時間を増やす

はじめは数秒間、次に数分間と、徐々に親と離れる時間を増やしていきます。親が離れる際には、「戻ってくるよ」というメッセージを明確に伝え、安心感を与えます。

4. 達成を共有する

成功体験を親子で一緒に喜びます。「よく頑張ったね」と伝えることで、子どもの自己肯定感を高めます。失敗した場合でも「ここまでできたのはすごい」と部分的な達成を評価し、次への意欲を引き出します。


親御さんへのアドバイス

母子分離不安は親子関係の中でよくある課題ですが、親御さん自身が不安を抱えることも多いものです。以下のポイントを心がけてみてください。

1. 焦らない

分離不安は急に解決するものではありません。子どものペースを尊重し、小さな成功体験を積み重ねることを目指しましょう。

2. 親もリラックスする

親が緊張していると、子どもにもその不安が伝わります。適度にリフレッシュする時間を持ち、心の余裕を保ちましょう。

3. 周囲のサポートを活用する

一人で悩まず、家族や専門機関の力を借りることも大切です。


まとめ

母子分離不安は、親子がともに成長するチャンスでもあります。少しずつ取り組むことで、子どもは「一人でも大丈夫」という自信を得られるようになり、親子関係もより良いものへと変化していきます。

認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店では、親子それぞれのペースを大切にしながら、母子分離不安を乗り越えるためのサポートを行っています。一人で悩まず、ぜひ私たちにご相談ください。

認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店

https://tokyo.cbt-mental.co.jp/

——筆者情報——

岡村優希

株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役

認知行動療法カウンセリングセンター代表

公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士

個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。

さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。

◆執筆書籍

「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版

「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房

◆テレビ出演

読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日

「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演

◆雑誌掲載

「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号

◆近年の講演実績

2024年2月21日

広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師

2023年2月9日

NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師

2022年7月6日

筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師

その他、学会発表多数

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