2025年11月24日
- 認知行動療法
東京品川で社交不安克服のためのカウンセリング
認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
本日のテーマは、
「社交不安」
についてです。
「社交不安」「人前で話すことへの強い緊張」「会議・発言のしづらさ」などに悩まれる方は少なくないように思います。
社交不安は、生活のさまざまな場面で“負担の大きい緊張”につながりやすく、日常の動きに影響が出ることがあります。
本記事では、東京品川で受けられる社交不安へのカウンセリングとして、認知行動療法(CBT)の視点を中心にまとめます。
■ 社交不安は“性格の問題”ではありません
社交不安という言葉には、誤解が生まれやすい側面があります。
「自分が弱いからでは?」「気持ちの問題なのでは?」と考えてしまう方もおられますが、そうした見方だけでは整理しきれないことが多いです。
社交不安は、
・特定の場面
・その場面で浮かびやすい考え
・その場面で取りやすい行動
が組み合わさって強まりやすいという特徴があります。
つまり“性格”ではなく、
状況と受け取り方と行動が重なった結果として現れる反応
として整理するほうが実用的です。
■ 社交不安でよく見られる場面
社交不安と一言でまとめても、実際にはさまざまな事情があります。
例えば、次のような場面で負担が大きくなりやすいことがあります。
- 会議で順番が回ってくるとき
- 自己紹介やスピーチ
- 上司や同僚との雑談
- 仕事の説明、報告
- 初対面の方との会話
- 注目を浴びる可能性がある場面
こうした場面は、
「相手にどう見られるだろう」
「変に思われるのでは」
などの考えが引き金になり、緊張が高まりやすくなります。
もちろん、人によって事情は大きく異なります。
たとえば──
● Aさん(例)
- 会議で声が震えた経験があり、それ以来ずっと緊張してしまう
- “また震えたらどうしよう”という考えが浮かび、準備しても安心できない
● Bさん(例)
- 人前でゆっくり話すと「遅い」と言われた経験があり、話し方に自信が持てない
- 聞き返されると「迷惑をかけた」と感じてしまう
● Cさん(例)
- 雑談が苦手で、話題を思いつけなかった経験を引きずっている
- 「沈黙を作ってはいけない」と思い込み、会話が重く感じる
社交不安は“背景の違うひとりひとりの事情”が重なって生じるため、
その方の状況に合わせて整理していくことが重要になります。
■ 認知行動療法(CBT)では何を整理するのか
認知行動療法では、
①その場面で起きていること(状況)
②そのとき浮かぶ考え(受け取り方)
③その場面での行動
をていねいに分けていきます。
これら3つは互いに影響し合い、ひとつが変わると他も変化しやすくなります。
たとえば──
- 「声が震えたらどうしよう」という受け取り方
→ 発言から避けようとする行動
→ 避けることで、“やってみたら大丈夫だった”という経験を積む機会が減る
→ 社交不安が長く続きやすい
という流れが起きることがあります。
▼ CBTで行う整理の一例
- どんな場面で緊張が高まりやすいのか
- その瞬間、どんな考えが浮かんでいるのか
- その考えは、状況のどの部分から来ているのか
- 実際の行動はどう変わっているのか
このように整理していくと、
「何が負担を強め、何が負担を軽くするのか」
が少しずつ見えるようになってきます。
■ 行動面での取り組み:焦らず“段階”をふむ
社交不安の場合、急に本番に立ち向かうのではなく、
段階的に練習するほうが負荷が少なく取り組めます。
▼ よくあるステップ(例)
- 小さな雑談から慣れていく
- 短い発言練習を安全な場で行う
- オンラインで声を出してみる
- 1分のスピーチを録音し練習する
- 少人数の前で話す経験を増やす
ひとつひとつはささやかなステップですが、
段階を踏むことで、負担の少ない形で“行動の経験”を積むことができます。
とくに社交不安では、
「避け続けることで不安が強まりやすい」
という特徴もあるため、
避ける以外の選択肢を増やすという視点が役立ちます。
■ 話が詰まっても、急かすことはありません
社交不安のご相談では、
「上手く話せるか不安で、相談に行くこと自体が緊張する」
というお声をいただくことがあります。
当センターでは、
・話が詰まっても急かさない
・言葉が出るまで待つ
・沈黙があっても不利にならない
・自分のペースで進められる
というスタンスを重視しています。
“無理に話そう”とするほど緊張が高まることがあります。
そのため、ご自身のペースを尊重しながら進めることがとても重要です。
■ どのくらいのペースで通うのか
社交不安の場合、
1〜3週に1回のペースで来談される方が多い印象です。
(※あくまで一般的な傾向であり、必ずこの通りではありません)
社交不安は
「場面」「受け取り方」「行動」
の3つを扱うため、
毎週必ず参加しないと整理できない、という性質のものではありません。
“状況の整理が進んでくる頃”に、
「なぜ不安が強くなるのかの仕組みがつかめてきた」
と感じられるケースもあります。
少し余裕が出てくると、
生活の中で小さな変化が生まれやすくなることもあります。
■ 相談される方の背景は本当にさまざまです
「周りはちゃんとできているのに、なぜ自分だけ…」
と感じる方がおられますが、事情はお一人おひとり異なります。
- 過去の経験が影響している
- 特定の人との関係が緊張を引き起こしやすい
- 現在の生活環境で負担が大きくなっている
- 初対面が苦手、雑談が苦手 など
- 仕事の責任が重く、プレッシャーが生まれやすい
どのような背景であれ、
“状況を分解して整理すること”は誰にでも可能です。
■ Q&A
Q1. 話すのが苦手で、相談中に沈黙ができるのが怖いです。大丈夫でしょうか?
はい、問題ありません。
社交不安の方にとって、沈黙は負担を感じやすいものですが、
沈黙があっても不利になったり、印象が悪くなることはありません。
ペースはご自身で決められますので、安心していただければと思います。
Q2. 家族や職場に知られずに相談できますか?
当センターでは、プライバシーを大切にしています。
相談内容が外部に伝わることはありません。
職場や家族へ連絡が必要な場面があれば、必ずご本人と相談したうえで決めていきます。
Q3. 社交不安はどのくらいで変化を感じられますか?
人によって異なりますが、
状況の整理が進み始めると、
「どうして負担が強くなっていたのか」が少しずつつかめてくることがあります。
行動面での練習が増えると、
生活の中で“少し動きやすい瞬間”が生まれやすくなります。
■ 東京品川で社交不安のご相談をご希望の方へ
認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店では、
都心での対面・オンラインのいずれにも対応しています。
一対一で落ち着いて話せる空間で、
状況の整理や、動きやすさを取り戻すための支援を行っています。
【東京品川店のご案内】
認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店
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東京都品川区西五反田2丁目14-10 五反田ハイム607号
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