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こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店のスタッフです。

4月に入り、通勤途中や街中でも、新しいスーツに身を包んだ新入社員の方々を見かける季節となりました。一方で、「入社して間もないけれど、もう辞めたい」と感じている方や、実際に入社後数日で離職を決断される方が年々増えている印象もあります。

最近では、退職代行などの新しいサービスも普及し、「辞める」という選択がより身近になってきました。そのため、早い段階で離職を決断すること自体が、必ずしも悪いわけではありません。むしろ、状況によってはご本人にとって合理的で前向きな選択となることもあります。

ただし、「このまま辞めていいのか」「もう少し頑張ったほうがいいのか」と悩む時間が、ご本人にとって大きなストレスとなることも事実です。今回は、こうした「短期離職の悩み」に対して、カウンセリングがどのようにお役に立てるかをご紹介します。


新しい環境に飛び込むときに感じる「なじみにくさ」

新しい職場では、最初からスムーズに馴染めるということは、そう多くありません。業務の進め方がわからない、人間関係に気を配る必要がある、職場の雰囲気やルールに慣れない──こうした状況の中で、多くの方が「まだ馴染めていない」「居心地が悪い」と感じる瞬間を経験します。

このような「なじみにくさ」は、多くの人が経験するごく自然な反応です。時間とともに環境に慣れていき、「この場所でやっていけそう」と思えるようになるケースも少なくありません。

一方で、現実と自分の期待とのギャップがあまりにも大きかったり、精神的・身体的に大きな負担がかかるような状況が続いていたりすると、「続けること」自体が困難になることもあります。


状況を整理し、自分にとっての「これから」を考える

私たちがカウンセリングで大切にしているのは、「辞めるか続けるか」という結論を急ぐことではありません。まずは、「今、何が起きているのか」「自分はどう感じているのか」「これからどうしたいと考えているのか」といったことを丁寧に整理していくことを重視しています。

たとえば、こんなことを一緒に振り返っていきます。

こうしたことを一緒に整理することで、「一人ではうまく整理できなかった気持ち」が少しずつ言葉になり、自分にとっての選択肢が見えてくることがあります。

この過程では、「何が問題なのか」「どこに困っているのか」「どんな力を活かせるのか」「どんな支えが必要なのか」といった、自分の現状を多角的に見つめ直すことができます。これはカウンセリングにおいて、とても大切なプロセスです。

「もう限界かもしれない」とお話されていた方が、自分の状態を冷静に振り返ることで「もう少し試してみてもいいかも」と気持ちが変化することもありますし、逆に「やはりここでは難しい」と納得したうえで、新たな道を考えられるようになる方もいらっしゃいます。


誰かと一緒に考えるという意味

短期離職を考えている方の中には、「こんなことで悩んでいる自分は弱いのではないか」「まだ始まったばかりなのに」と自分を責めてしまう方も少なくありません。

しかし、環境が大きく変わるときに戸惑いや不安が生じるのは、ごく自然なことです。その混乱の中で、一人で答えを出そうとすると、かえって気持ちが追い込まれてしまうこともあります。

カウンセリングは、「良い・悪い」を判断する場ではありません。今の自分に何が起きているのかを、一緒に見つめ直していく場所です。私たちが答えを押しつけたり、何かを決断させたりすることはありません。ご自身が考えたいことに、安心して向き合える時間と空間を提供しています。


最後に

新入社員の方が「もう辞めたい」と感じる背景には、さまざまな事情や思いがあります。その気持ちを否定せず、丁寧に受け止めながら、これからの道を一緒に考える場として、カウンセリングは存在しています。

もし今まさに悩んでいる方がいらっしゃれば、一人で抱え込まず、ぜひ一度、認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店にご相談ください。ご本人からのご相談はもちろん、ご家族の方からのご相談も受け付けております。


認知行動療法カウンセリングセンター東京品川店

https://tokyo.cbt-mental.co.jp/

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